平成31年2月4日と11日に、テレビ東京で放送された設楽統の「先輩に相談だ!」が実に面白い番組だった。内容は、様々な悩みを抱える相談者のお悩みを解決するというものだが、その解決方法は、その道の先輩に聞くという単純明快な解決方法でした。
ただ番組として、面白いのは「そんなことを解決している先輩なんていないよーー!」というところに番組スタッフがリサーチをかけて、悩みを解決している先輩を探し出すこと。そして、その先輩のありがたい話を聞けるということです。
特に面白かったのは、売れっ子漫画家の悩み「締め切りも、編集者も、そして読者すらも無視して自由に漫画を描いてみたい!」でした。
何の制約もなく、自由に漫画を描いている人なんていないでしょって普通思いますが、世の中は広く、自由に漫画を描いている人がいました。その漫画家は、リストラ漫画家の黒咲一人先生。
最盛期は少年ジャンプにも連載を持っていた漫画家でしたが、2003年ぐらいから漫画の依頼が来なくなりリストラ状態になりました。売れっ子漫画家のアシスタントになり、収入を得ていくという道もありましたが、先生が選んだのは、イバラの道。55歳にして、四国にお遍路へ、そしてその後は四国に在住。現在は、お遍路の際に泊まる小屋の管理人をしながら、自由に漫画を描いています。
その際に書いた漫画がコチラ⇒
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「55歳の地図」と聞いて連想するのが、尾崎豊の「17歳の地図」です。
尾崎豊を意識したかは、分かりませんが実にアツーい生き方をしてます。とても55歳と思えない体力と行動力です!
この漫画を読むと世の中が便利になったのが、果たしてよかったのか?なんてことも考えさせられます。例えば、今ではスマホで調べればすぐに無料宿泊所が分かりますが、2003年の当時は地元の人に聞くしかない貴重な情報でした。地元の人のやさしさ、温かさを感じる漫画となっています。
漫画の内容については、ネタばれになるのであまり触れませんが、かなり破天荒な旅に出ています。出発の日がいきなり雨とか、朝からラーメンと紅茶しか口に入れていないとか、昼はミカンだけとか、もうメチャクチャでしょっていう内容ですが、
人生で悩みを抱えている人に、人のやさしさに触れたい人に、そしてワイルドな旅行が好きな人に、おススメしたい漫画です。
あ、お遍路の旅は2ヶ月ぐらいかかるようです。お遍路が実際にどんなものなのか、とてもよく分かります。
続編もありますので、要チェックです!お遍路の虜になること間違いなしです。